SPECIAL TALK#02
Introduction
「NEC神戸データセンター」は、全国でデータセンター事業を展開するNECにおいて、西日本のフラッグシップデータセンターと位置付けられる主要拠点。その国内トップレベルの優れた可用性を実現しているのが、NECとNECファシリティーズが一体となった運用管理体制です。社会の基盤を支えるデータセンターならではの先進の運用保守ノウハウ、目指すべき将来の姿、そして使命感とやりがいについて、第一線を担う両社のメンバーたちに語り合ってもらいました。
Member
桜井 建一
Kenichi Sakurai
日本電気(NEC)
デジタルビジネスプラットフォームユニット マネージドサービス部門
サービスプラットフォーム統括部 DCサービスグループ 神戸データセンター長
林田 武
Takeru Hayashida
日本電気(NEC)
サービスプラットフォーム事業部
関西ソリューションセンター長 兼 神戸データセンター 副センター長
西田 博
Hiroshi Nishida
関西支社
第一IFM部
神戸FM事業所長
三好 孝行
Takayuki Miyoshi
関西支社
第一IFM部
神戸FM事業所 主任
西佐古 和仁
Kazuhito Nishisako
関西支社
第一IFM部
神戸FM事業所 主任
Part 1
桜井
「NEC神戸データセンター」は、NECが全国で展開するデータセンター事業の中でも、西日本のフラッグシップデータセンターと位置付けられる主要拠点です。ここに収容されるサーバやネットワーク機器を基盤にさまざまな大規模システムが動いており、まさに社会のインフラを支える役割を担っています。
林田
現在、データセンターとして2つの棟を運営しており、NEC独自の顔認証技術による入退場管理や、西日本トップクラスのエネルギー使用効率を実現した空調システムなど、最新の機能を備えています。中でも、私たちが何よりも知ってもらいたくて、大切なサーバを預けるお客様も重視するのが、24時間365日止まらない高可用性であり、それを支える運用保守体制になります。
西田
ええ、そのとおりですね。そして、それを実現しているのがNECとNECファシリティーズが一体となった運用体制です。
桜井
NECファシリティーズは、NECグループにおける施設運営のエキスパート。ビジネス上はNECが発注者でNECファシリティーズが受注者という関係になりますが、第一線を担う私たちの感覚ではパートナーであり、1つのチームという感じですね。
西田
私も、一心同体のようなパートナー関係にあると感じています。
林田
実際、今日集まった西田さんや三好さん、西佐古さんとは毎日のように顔を合わせ、課題を共有したり改善策を話し合ったりしていますよね。ところで西田さん、データセンターならではの運用の難しさはどこにあると感じていますか?
西田
やはり責任の重さだと思いますね。万が一データセンターで支障が発生してしまった場合、影響はお客様のビジネスばかりでなく、社会にも及ぶ可能性があるわけです。でも、その責任の重さがこの仕事の醍醐味であり、大きなやりがいでもあるわけです。
桜井
確かに。そのプレッシャーとやりがいをみんなで共有しているからこそ、パートナーシップの絆も強まるのだと思いますね。
Part 2
西田
「NEC神戸データセンター」の運用保守は、施設長の私が全体を統括し、三好や西佐古が現場を取りまとめるという体制で進めています。
林田
施設の運用保守というとルーティンな業務が主体のように思われがちですが、実際はぜんぜん違いますよね。三好さんや西佐古さんを見ていても、毎日忙しそうに動き回っています。
西佐古
施設全体については中央監視室で集中的に管理していますが、電気や熱源、冷却といった主要な設備については常に現場で点検や改善を行っています。装置が発する騒音や振動など、現場に足を運んでいないと気づけない改善点なども多いのです。
三好
運用をより万全にしていくためには、設備の安定稼働ばかりでなく、もしもトラブルが発生した場合には迅速に対応できる体制を日頃から整えておくことも大切です。今日も、発電機における緊急時の対応について、現場のスタッフと一緒に確認を行っていたところです。
西田
全体を取りまとめる施設長としては、西佐古さんが言ったような各人の気づきを大切にしています。また、その気づきをチームで共有するために、基本的なことかもしれませんが、報・連・相の徹底をいつも意識しています。
林田
密接なチームワークということでは、NECとNECファシリティーズの連携でも同じですね。
西佐古
現場でもそう感じています。管理から現場までさまざまなレベルでミーティングが頻繁に行われ、率直に意見を交わしていますよね。
Part 3
林田
NECファシリティーズとのミーティングでは直近の報告や改善のほか、中長期にわたる改善などの提案もよく検討しています。
西田
数年先を見据えた施設の省エネ化、管理作業の効率化などが大きなテーマとなりますね。
桜井
たとえば省エネのための改善といっても、単に新しい設備を導入すればよいというわけではありません。「高レベルの可用性を維持した上で」ということが大前提となるわけです。そこがデータセンターならではの運用の難しさですね。
三好
それは作業の効率化でも同じです。主要設備の部品交換の時期を見定める場合などでも、安全性と効率化のバランスを高い次元で考える必要がある。そこに現場で蓄積してきたノウハウが活きてくるのです。
桜井
データセンターでは、中長期の改善に加えて、サーバなどを設置しているお客様からの要望によって、機器の代替や管理の方法を変更するといったことも多い。場合によっては、1フロア丸ごとリプレイスするといった大規模な改修が必要になることもあります。
西田
ですから、運用に携わっている私たちにとっては、日々の管理や改善と同時に、たえず新しいプロジェクトが動いているような感覚なのですよね。
桜井
しかもデータセンターという特殊で厳しい条件をクリアしながら、たえず新しい技術にチャレンジしているわけでしょう。そのプロフェッショナルとしてのスキルと信頼こそが、私たちがNECファシリティーズに期待していることでもあります。
Part 4
桜井
「NEC神戸データセンター」では、現在稼働中の2棟に続いて、新しい棟の建設を進めています。その最新鋭のデータセンターには、現在蓄積している運用のノウハウが活かされていくことになります。
西田
NECファシリティーズでは、新棟について企画・設計・建設の段階から携わっており、私たち運用チームも新棟に向けた改善提案に取り組んでいます。このように施設のライフサイクル全体に関われることもNECファシリティーズで働く楽しさだと思いますね。
林田
今建設中の新棟にも反映されてくるかもしれませんが、これからデータセンターの運営を進化させていくためには、ロボット技術による自動化やAIといった新しい技術を大胆に取り入れていく発想も重要ではないでしょうか。
西佐古
それは私たちも感じています。当然、現場で蓄積してきた知識や経験がベースとはなりますが、新しい風を吹き込んでいくためには斬新な発想ができる若い人たちの力が欠かせません。
西田
その意味では、他の業界などで経験を積んできた人にも期待しています。最近、自分とは違う分野の人たちと話していて、はっと気づかされることがよくあるのです。ところで、最後にお聞きしたいのですが、皆さんはデータセンターに携わる仕事の一番の魅力って、どんなところだと感じていますか?
桜井
やはり、先ほど西田さんも言っていましたが、社会の基盤となるシステムを支えているという実感と誇りではないでしょうか。
林田
実際、誰もが毎日使っているような大規模なシステムが数多く稼働していて、それを支えるために最先端の技術を活用しているわけです。ただ、セキュリティ管理上、それを他の人に詳しく自慢できないという、もどかしさもあるのですが。
西田
その誇りは、今日集まった誰もが抱いているものだと思います。ぜひ、これから加わってくる若い人たちにも実感してほしいですね。