NECFプロフェッショナル図鑑

会社の難関資格スクール補助金制度を利用し、専門学校に通学して、「１級建築士」の資格を取得。新しい建築物を建てるときには、行政への建築確認申請が必要となるのですが、これらの設計図書の作成は、一定の小規模建築物を除き、１級建築士が実施しなければならない等、社会的責任があるライセンスです。資格取得には、２年間の時間を要したのですが、資格取得時に学んだ建築計画、建築設備、施工等の幅広い知識は、基本計画、設計、工事監理、施工管理といった当社の建設プロジェクト全体の繋がりを俯瞰的に見渡すことに役立つ等、資格取得を通じて、エンジニアとしてステップアップできていることを実感できております。私は、構造設計を担当しているのですが、将来的には、一定規模以上の高度な構造設計時に関与が義務付けられている構造設計一級建築士の資格取得を目指したいと考えております。

建築設備士は、空調、給排水衛生、電気等の建築設備の高度化・複雑化が進んでいる中で、建築設備に係る設計・工事監理の技術水準を確保するために設けられた資格制度です。 建築設備士は、建築士に対して、建築設備に関するアドバイスができる法律上の有資格者として認定されています。省エネやＣＯ２削減等、環境配慮に対する関心が高まる中、建築設備の重要度が特に高まるのが、工場分野の設備設計職です。資格取得を通じて得た知識は、 設備プランニングや設備プロットの作成等、自身の担当業務に直接活かせることは勿論、電気分野等、自身の担当業務以外の知見を深めることにも繋がっています。今後は、設計から施工までアウトプット一連のレベルアップが出来るよう、工事系の資格である１級管工事施工管理技士の資格に挑戦する予定です。

工場や事業所で、ある電圧以上の電気を使用する際に、監督者である電気主任技術者を配置することが法律で義務付けられています。電気主任技術者を取得することで、工場やビル等の変電設備や配線など、電気設備の保安監督業務を担うことが可能となります。社会インフラの根幹である「電気」をマネジメントする業務ですので、電気主任技術者は社会的価値が高い公的資格だと思います。現在勤務しているＮＥＣ玉川事業場は、第二種電気主任技術者の配置が必要な事業所です。試験ではなく、認定申請を通じた資格取得の機会もある職場ですので、第二種電気主任技術者の資格取得も目指したいです。また将来的には、専門分野である電気に止まらず、建築物環境衛生管理技術者や公害防止管理者等の資格を取得し、トータルに施設をマネジメントできるエンジニアになりたいと考えております。

工場やオフィスビルなどでは、電気やガスなどのエネルギーが日々大量に使用されています。これらの大規模施設においてエネルギー使用の合理化を推進するため、省エネ法で配置を義務付けられている専任管理者がエネルギー管理士です。担当地区にある第二種エネルギー管理指定工場に該当するオフィスビルでは、エネルギー管理員として選任されており、専任管理者として年間エネルギー使用量の集計や設備改善計画の策定、行政機関への報告等の業務を行っております。また、日々の業務では、エネルギー管理業務以外にも担当地区のインフラ運営に関わる中長期計画や設備投資計画の立案も担当しており、例えば空調・熱源設備の更新や省エネチューニング等の提案を行うときには、熱力学や流体力学の考え方から省エネ効果の試算を行う等、エネルギー管理士の知識が業務に役立っております。工場運営は経営戦略と密接に繋がりがあります。将来的には、保有している認定ファシリティマネジャーを活かして、経営的視点から総合的に施設に関わる企画を実行する等、幅広い視点を持ったエンジニアとして活躍したいです。

建築物衛生法では、面積3000㎡以上の建築物において建築物環境衛生管理技術者（ビル管理技術者）の専任が義務付けられております。ビル管理技術者のミッションは、環境衛生上の維持管理に関する業務を全般的に監督することです。衛生環境の総合計画から施設管理・安全管理、環境測定・検査、改善提案まで広範囲にわたるビル管理業務全般のＰＤＣＡサイクルを回すことがビル管理技術者には要求されます。試験で学んだ建築設備、室内環境、給排水、衛生、害虫駆除、廃棄物といったビル管理に関する幅広い知識は、工場における管理業務においても大変役立っております。工場やビル等の施設運営においては、施設の利用者に対し、安全で快適な環境を提供することが必要不可欠です。施設管理に関わる技術・ノウハウを総動員して、施設を効率的かつ安定的に稼働させる、いわば縁の下の力持ち的な存在として業務を遂行しております。施設管理業務は、社会に対して価値を提供する意義のある仕事だと感じております。

1級建築施工管理技士は、建設業法に基づき規定されている資格制度です。資格保有者は、建設業の許可基準の一つである建設工事の現場に置く監理技術者の有資格者として認められています。一定の金額以上の工事を請け負う場合、監理技術者を専任で配置する必要があるのですが、「当社の場合は元請けとして工事を請け負い、内装工事、電気工事、設備工事等の各専門工事会社を総合的にマネジメントしてプロジェクトを実行していきますので、組織における技術レベルの維持向上の視点はもちろん、建設業法対応の面でも有資格者のストックがビジネスの安定的運営には必要不可欠になります。また、私の所属する建設リニューアル部は、中小規模の改修工事案件が中心であり、建築分野に止まらず、機械設備や電気設備に関わる技術的な知識も必要になってきます。その為、空調、給排水衛生設備に関連する１級管工事施工管理技士の資格も取得しているのですが、将来的には１級電気工事施工管理技士の資格も取得したいと考えております。建設リニューアル工事分野においてマルチに対応できるエキスパートを目指していきたいです。