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エンビジョンAESCジャパン移転に伴う一連の工事をワンストップで実施

~拠点集約に伴う用途変更の行政届出から工事・評価環境移転まで一括請負~

2022年4月27日
NECファシリティーズ株式会社

NECファシリティーズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:松下 裕、以下NECファシリティーズ)は、リチウムイオンバッテリー(以下LiB)の開発・製造・販売を行う株式会社エンビジョンAESCジャパン(本社:神奈川県座間市、代表取締役社長兼最高経営責任者:松本 昌一、以下エンビジョンAESC)より日産自動車追浜工場の評価環境移転に伴う一連の作業を受注し、本年3月に引き渡しを完了しました。移転先の評価環境は本日より稼働します。

今回、追浜工場からNEC相模原事業場への評価環境移転に向けて、NECファシリティーズは移転先提案、フロアレイアウト設計、設備搬入、試験稼働による調整に加え、(1)用途変更による法適合に向けたフロア整備、(2)評価環境のフックアップ(注1)工事を行いました。

必要な資格やノウハウなどの問題から、特殊な設備や多様な用力を使用する評価環境の移転において、上記2つの工事は個別の会社へ委託されるのが一般的ですが、NECファシリティーズは今回、一括で請け負いました。

写真:移転前
移転前
写真:移転後
移転後

背景

エンビジョンAESCのLiBはEV等の車載用途が主力のため、日産自動車座間工場、日産自動車追浜工場およびNEC相模原事業場に拠点が点在しています。一方、化石燃料の高騰やカーボンニュートラルへの取り組みが問われる現在、電気を蓄える蓄電池のニーズは確実に拡大しています。こうした社会環境の変化を受け、LiB生産の効率化を図るため、エンビジョンAESCは拠点の集約を決定しました。
こうした状況のもと、NECファシリティーズは、フロア整備から、試験設備と用力設備との接続まで含めてオールインワンで計画立案・遂行できること、またインフラ設備の運転管理実績から既設設備を熟知しているという点が評価され、採用されました。

特徴

(1)作業工程毎に必要な資格、知見とノウハウ保有により一括請負が可能

フロア整備と設備のフックアップ工事においては、建設業許可、施工管理技士といった建設業としての資格と、法的なチェックを行う建築士、消防設備士といった様々な資格があり、多岐にわたります。また試験設備毎に必要とされる用力を提案するには経験則が重要です。騒音、振動、温湿度管理などの影響も配慮が必要であることから、評価環境の構築ノウハウが豊富ということは、移転を円滑に進める上で、重要な条件になります。NECファシリティーズは、従来NECグループ向けにサービスを提供してきたため、多くの資格所有者が在籍する上、移転作業の実績多数有しているため、一括請負が可能です。

(2)用途変更による法適合に向けたフロア整備

新たに構築するフロアは従来、無人の機械室として使用されていたため、有人対応に向けて排煙設備(注2)や火災報知機の設置など法的設備の整備と行政届出を行いました。例えば排煙設備の整備に関しては、室内の間仕切り方法によりコストが変化するため最適なフロアレイアウト設計を行いました。
また移転する評価環境には振動や音を発する設備が多いため、周辺環境への影響に配慮しながら内装仕様を検討しました。特に振動試験を行う評価設備に関しては、基礎と呼ばれる、設備と床の接地面を、設備外の床部分と構造上独立させることで周囲への影響を抑え、音については防音壁の構築、床は帯電防止を行うなど、評価に最適な環境づくりを意識しました。

(3)豊富な経験に基づく評価環境のフックアップ工事

各種評価設備と電源、給・排水、排気などの用力との接続工事を実施しました。半導体・電子部品、精密機械といった工場施設管理の豊富な経験をもとに、設備に合わせた設定を行いました。

今後の展開

移転や建て替えに伴う一連の工事を一括で請け負えるサービスは、発注者側の負担軽減のみならず、費用面や期間短縮の観点でも非常にメリットが大きくなります。特に半導体・電子部品や精密機械を扱う会社にとって多岐に渡る工事手配をワンストップで対応するサービスは高付加価値かつニーズも高いと捉えており、NECファシリティーズは半導体・電子デバイスの需要が伸びている現状からも、2025年までに本サービスにおいて20億円の売上を計画しています。
NECファシリティーズは、半導体・電子部品や精密機械などの工場移転の経験と工場施設管理の経験および建設工事、環境対策、不動産、保険に至る事業を有しているため、一連の作業にワンストップで対応することができます。こうした「Total IFM(注3)」の提供を通じ当社は、世界最高レベルの品質を誇るエンビジョンAESCの安定した生産と事業継続を支援していきます。

以上

  • 注1

    フックアップ工事

    製造装置に電源、給・排水、排気などのユーティリティを接続すること。

  • 注2

    排煙設備

    火災時に発生した煙を屋外に排出し、避難時間を確保する設備。100m2以下の場合、排煙設備設置は免除される。

  • 注3

    Total IFM (Integrated Facility Management)

    工場施設運営を経営戦略としてとらえ、工場を止めずに安定稼働させるための基盤を支えると同時に、効率的な設備改修計画等の提案・施工でお客様の投資効率を高め総合的な課題解決に貢献する、施設管理・建設・環境・不動産・保険の5つの事業のシナジー。

<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>

NECファシリティーズ株式会社 相模原ファシリティ―マネジメント事業部

E-mail:info_total-ifm@necf.jp.nec.com
URL  :https://www.necf.jp

<本件に関する報道機関からのお問い合わせ先>

NECファシリティーズ株式会社 事業企画本部
E-mail:necf_press@necf.jp.nec.com


NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。

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