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NECファシリティーズ、IoT・AI技術を活用した 次世代型工場施設管理業務の提供開始
~「NEC DX Facility Management Service」により工場の施設管理を変革~
2021年4月22日
NECファシリティーズ株式会社
NECファシリティーズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:松下 裕、以下NECファシリティーズ」)は、設備の異常予兆検知や点検・保全管理業務の効率化などの次世代型工場施設管理業務の実現に向けたコンセプト「NEC DX Facility Management Service」のもとIoT・AI技術を活用した施設管理業務を提供開始します。
工場における施設管理業務は、現場の熟練技術者の五感による点検と判断によって作業品質を確保している一方、熟練技術者の育成には時間とコストがかかっています。昨今の労働人口の減少により採用が難しくなり、加えて工場施設の老朽化により生産ラインの突発停止、エネルギー効率の低下、運用コストの増大といった設備運用のリスクが高まっています
当社はこれらの経営課題を、半導体工場で培った施設管理の知見やノウハウと、NECのデジタルトランスフォーメーション(DX)技術を活用することで解決していきます。
「NEC DX Facility Management Service」の概要
「NEC DX Facility Management Service」は、施設管理業務最適化サービス、異常予兆検知・保全サービス、エネルギー原単位管理サービス、設備投資計画作成支援サービスの4つのサービスを体系化したもので、施設管理の知見やノウハウを取り入れたIoT・AIの仕組みを活用し、点検作業の省人化、効率化を実現することで、熟練技術者の経験とノウハウに頼らない的確な判断による安全で効率の良い施設管理に貢献します。

「NEC DX Facility Management Service」は、センサーから取得したデータや既存の監視システムからの情報、点検・保全作業等の情報を一元管理し、AIが分析・判定をすることによって、今まで以上に高度な施設管理業務を提供し、
工場安定稼働とコストダウンに貢献します。
このサービスを実現する手段の一つとして、2019年度から実証実験中であった回転機器の振動データを収集・分析するシステムを基に、今回新しく異常予兆検知システム「NEC DFM Presagio」(注)を開発しました。尚、当社はこのシステムを活用した点検・保全サービスの運用をNEC玉川事業場および府中事業場で開始しました。
これらの仕組みを応用することによって、将来的には各拠点に人員を配置する常駐管理からエリアごとのセンターに一部人員を集約させる遠隔管理への転換を実現し、より多くのお客様に高品質の施設管理業務を提供します。これにより2025年度に施設管理事業の売上高300億円を目指します。
「NEC DFM Presagio」の特長
- 1. 3Dウォークスルービューの採用
施設を管理する仕組みに3Dウォークスルービューやリアルタイム映像監視を使用し、遠隔地からでもあたかも現場にいるような感覚で設備の配置や設備の状態を確認できます。遠隔地の管理者が現場の状況を把握することに加えて、新規に配属された現場の管理者や作業者が設備の状態を理解することにも役立ちます。
- 2. AIによる振動閾値自動測定
回転機器等の設備に振動センサー等を設置し異常予兆を検知します。異常検知には熟練者の経験やノウハウによる設備ごとの閾値設定が必要ですが、当社は20年間蓄積した28万件の振動測定値と閾値データを活用し、熟練者のノウハウをAIに学習させることによって閾値を自動的に算出します。異常を早期に見つけることにより設備の突発停止を防止し、設備故障が重篤化する前に保全作業を実施することにより、保全コストの抑制に貢献します。

(注) Presagio:イタリア語で「予兆」の意味
以上