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工場排水や自然水などに含まれるホウ素の除去技術「新型キレート繊維法」の特許を取得

平成26年3月31日
NECファシリティーズ株式会社

 NECファシリティーズは、従来から独自の排水処理技術を開発し、製造業や大学・病院などの顧客を中心に処理設備を納入して参りましたが、このたび、繊維状の特殊な吸着剤を使用したホウ素排水処理技術「新型キレート繊維法」の日本特許を取得いたしました。

 ホウ素は水質汚濁防止法で規定されている有害物質に追加され、2001年7月から排水規制がスタートすることとなりました。ホウ素はセラミックスの製造原料として広く使用されている物質であり、それらの製品の洗浄工程などからホウ素を含む排水が発生します。また温泉水や海水などの自然水にも含まれていることから、工場排水以外でも除去が必要になる場合があります。しかしコスト、性能および廃棄物発生の点から処理設備の導入に難色を示す事業者が多く、一部の業種で本格的な規制スタートが延期され続けており、効率的なホウ素除去技術の確立が急務となっていました。

 NECファシリティーズはかねてから効率的なホウ素排水処理技術の開発に取り組み、2004年に高濃度排水向けの凝集沈殿処理法(NE-B法・特許取得済み)を開発、さらに2008年には今回特許を取得した新型キレート繊維法を開発しました。新型キレート繊維法は2014年3月末現在、4基のプラントが稼働しています。
 本技術は、繊維状の特殊な吸着材を用いてホウ素を吸着させる「吸着工程」と、吸着材に定期的に薬品を通液して高濃度のホウ素を取り出した後、ホウ素を固形化処理する「凝集処理工程」の2つのプロセスから構成されています。それぞれのプロセスで最新の効率化技術を適用することで、ランニングコストは従来法の約1/10、汚泥(産業廃棄物)発生量は1/30以下と、大幅な効率化を実現しました。(温泉排水処理を想定し、ホウ素濃度を50mg/Lから10mg/L以下に処理する場合の比較)

 本技術は低濃度のホウ素含有水であるほど低コスト化が図れ、また凝集ろ過装置の追加により砒素等の重金属類も同時に除去できることから、今後はこれらの特長が求められる分野、例えば地熱水、温泉水、坑排水、トンネル湧出水、土壌洗浄水等のホウ素と重金属類の同時除去や、海水、廃棄物最終処分場の浸出水、ごみ焼却場洗煙排水等のホウ素除去用途への展開を目指して参ります。

【特許情報】
発明の名称: ホウ素含有排水からのホウ素の除去方法
登録番号:    05483431
登録日:       2014/02/28

【ホウ素排水処理システム 詳細ページ】
http://www.necf.jp/solution-service/eco/01-3.html

以上

<本件に関するお客さまからのお問い合わせ先>
NECファシリティーズ 営業統括事業本部 営業企画部 前田
電話:(03)5730-6110

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